中学受験生の国語力
今年もいよいよ中学受験の時期となりました。
小学5年生から歩楽來に通っていただいて、中学受験を迎える生徒2名も気合十分で試験に臨んでいます。毎年、歩楽來から中学受験をする生徒は2~3名しかいませんが、1年ちょっとの期間で、見違えるほど国語力が伸びているのは特筆すべきことでしょう。今年の2名に限らず、昨年の北嶺中学合格者も、その前年の開成中学合格者も1年とちょっとの期間で、読解力と本格論述の力を大きく伸ばして合格しています。今年の生徒もきっと第一志望合格を果たしてくれることでしょう。
毎年、小学生が国語の力を伸ばすのには理由があります。それはインスタントな学習法を取らず、「大量の読書」「要約練習」などのベーシックな指導を妥協なく行うことにつきます。とはいっても、無理強いするのでは何の効果もありません。「子どもが面白いと感じて夢中になって読める本にいかに巡り合わせることができるか」が、読書指導の勝負のポイントですし、要約にしても、「ぜい肉を落としてすっきりまとめる気持ちよさをいかに味あわせるか」がポイントとなります。
入試問題の切り貼りのテキストをインスタントに活用して、問題を解かせる練習ばかりしていては、国語力は伸びないということをわかっていらっしゃらない方が、まだまだ多く存在しているように思っていましたが、最近は小学生をお持ちの親御さんの中で、中学入試を目標とせずとも、豊かな国語力を求めて入会される方が増えてきています。歩楽來の会員の8割がそのような方だと言ってよいでしょう。もちろん、算数の「分数とその応用」「パズル感覚の図形学習」を希望して入会される方も多いのですが、国語が伸びなくて相談に来られる方がそれ以上に多いというのは、世の中に当たり前の国語指導をする場所がなくなってきていることを反映しているのでしょう。
左脳の言語処理を右脳イメージに結び付ける「キャッチボール方式」の学習価値が改めて問われる時代であると考えております。