マイペース中学受験のススメ

「マイペース中学受験」という考え方が、広まりつつあります。

中学受験専門塾に週3~4回も通い、入試問題がたくさん載っているテキストに取り組み、こなしきれないほどの宿題をかかえ、母と息子はその勉強量に疲弊して毎日喧嘩。。。さらに、集団の授業についていくため、もう一つ個別指導塾に通わせるなど。。。

悲しい風景ですよね。悲しいというより、泥沼ですね。

本当に塾の言う通りテキストや問題集、テストをこなさなければ中学受験はできないのでしょうか。もちろん、トップ中学に合格するためにはそのような勉強が必要なのでしょうが、多くの方が進学していく私立、公立一貫の中学に合格するには不要な内容も多く含まれています。そのことに気づきだした、賢い保護者の中で言われているのが「マイペース中学受験」という考え方です。

この考え方のもとになっているのは

① 小学生の段階では何のために受験をするのかという自覚が作りにくいこと。

② 無理やり勉強量を押し付けることで、子どもが勉強嫌いになり、将来の伸びしろがなくなってしまう危険性があること。

③ トップ中学に合格することを目標とする場合は別として、その中学の教育環境に子どもの性格が合っていれば、偏差値レベルに関係なく、それなりに楽しい中学高校生活がおくれること。

④ 大学付属の中学を目指しても、小学校・中学校からエスカレーターで上がってきた子どもは「ひ弱」であるとの社会評価が目立ってきていること。

⑤ 大学受験の場面で、本人が自覚をもってチャレンジすることの方が子どもの成長にとって自然であり、成長のチャンスが多いこと。

以上のような考え方がベースになっています。

その子どもの成長段階は学年が低ければ低いほど、大きな開きがあります。一般に男子は年齢に比して幼いことが多いというのも考慮すべき点でしょう。本人の意思と力で、受験という壁を乗り越えていくというのは人間の成長にとって積極的な意味があることだと思いますが、「やらされる」というのはむしろマイナスの意味しか持ちません。そこで、子どもの「やる気レベル」に合わせて、進学する中学も上手に選びながら無理のない受験をするというのが「マイペース中学受験」という考え方です。

幸いにして、首都圏には偏差値評価がそれほど高くない中学でも、先進的な取り組みで子どもの能力を大きく伸ばす工夫をしているところは数多くありますし、豊かな情操教育という点で注目すべき中学も様々にあります。子どもの性質をよく見極めて、その子にとって良い環境となる学校を探すことができれば、6年間で大きく成長し、大学進学で立派な成績を上げる例も珍しくありません。決して有名トップ中学でなくとも、東大や国立医学部に進学した例を私はよく知っています。それらの進学を果たした子どもたちの共通した特徴点は、中学に上がるまでに勉強で疲弊していないということです。言い方を変えると、健全で子どもらしい好奇心が曇らされていないといってもよいでしょう。

「マイペース中学受験」を歩楽來は応援します。

子ども時代に経験すべきことを大切にしながら、それなりの勉強で行けるところに行く。心と体の健康こそ大事にしながらの中学受験をお勧めします。

吉祥寺から10分 東大受験に強い個別指導 Private school 歩楽來

文責 佐藤