「演習が足りない!?」という迷信について

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この時期、大學受験をされる皆さんは追い込みに忙しいことでしょう。
勉強は一生懸命しているのになかなか成績が伸びない、そんなときによく聞くアドバイスが
「演習が足りない」「もっとガンガン問題を解け」という暴言です。
これを暴言と断じるのは、そのやり方で伸びる生徒も一部にはいるでしょうが
ほとんどの生徒はその言葉に従ったがゆえに迷路にはまって、よけい苦しくなってしまうからです。

冷静に考えてみればわかることですが、量をどんどんこなす前に
間違えた問題についてしっかりと分析することが必要なはずです。
たとえば数学で間違えたら、その問題がどのような基本定理の延長線上にあり、
そこにどんなひねりや工夫を加えて作問されているのか。
そういうことを教科書に戻って考える。
こういう地道な作業が、受験生の脳を整理し、高いパフォーマンスを発揮させるのです。

頭の中の未整理部分を発見するためには、もちろんある程度の経験量は必要でしょう。
しかし、間違えた問題の解答をちょっと確認した程度で、次から次へと問題集をこなすというのは
ナンセンスまたは「迷信」に冒されているとしか言いようがありません。

この夏から学習法をじっくり分析型に変えたことで、これまで伸びなかった
数学や物理のちからがめきめきついてきている生徒がいます。

歩楽來の学習指導は基本的に「東大入試問題で求められる能力」をベースとして組み立てられた
「左右脳のキャッチボール方式」ですが、大学受験の場面では言うまでもなく、
小中学生の学習においても抜群の効果を発揮しています。

不得意だった国語が、半年ほどのトレーニングでぐんと伸びた小中学生は後を絶ちませんし、
その学習をほかの教科にも応用して「勉強ってどの科目もつながっているんだ」と言ってくれる生徒も
どんどん増えてきています。

普通のことが普通でなく、特別な学習方法になってしまっている時代なのだと感じますが、
それならば開き直って「必殺技」として、最も自然な学習の仕方を広めてゆかなければならないと
決意を新たにしています。